外壁塗装工事で最も重要な下地処理
お気に入りの似たような色の塗料を用いて塗装を実施したはずなのに、後になってクレームが起こることがあります。
「せっかく塗装した私の家の外壁の場合は5年目に塗り替えをすることになってしまった、でもあの家は10年経っても大丈夫」
といった事例は少なくなく、残念ながら後になってトラブルになってしまうこともしばしばあるという事実は否定できません。
では、ほぼ同じ塗料を使っているのに、結果としてどうして耐久性能に大きな違いが生まれてしまうのでしょうか。
ポイントは塗装作業前の「下地処理」です。
通常は「下地処理」をしっかりと済ませてから外壁塗装の作業に移っていきます。
この塗装前の下地処理のやり方が業者や職人ごとにそれぞれ異なっていたり、間違っていたりすると、耐久性能にかなりの差が生まれ、結果として塗膜の寿命にも大きな差が出てしまうことになります。
このような理由から、「下地処理は塗装工事において最も大切な作業工程である!」
と言っても過言ではありません。
では、主な下地処理の方式を2つご紹介していきますので、わかりやすく解説した動画でご覧ください。
高圧洗浄
※音が出ます。ご注意ください。
外壁塗装後に発生する恐れの高い不具合の一つに、塗膜が剥がれる、といった現象が挙げられます。
この不具合が発生する主な理由とは、外壁材と塗料とが、しっかりと密着していないために発生するということです。
このような塗膜の剥がれ現象を防ぐ手段として、塗装前に外壁表面に付着したコケや汚れ、浮き塗膜などを、高圧洗浄機を使用してしっかりと除去する作業が重要となります。
塗装前の下地処理の代表的な工程でもある「高圧洗浄」を確実に実施し、塗装面をできる限りきれいな状態にしておくと、塗装がしかりと付着しやすくなり、一段と外壁塗装が長持ちします。
シーリング
※音が出ます。ご注意ください。
今の外壁材の主流といえば、「サイディングボード」や「サイディング外壁材」になってきています。
サイディングボードの弱点を補うために、「シーリング材」という高い弾性を持つ素材を、外壁材のボードとボードのスキマ(繋ぎ)に充填しています。
この隙間を埋めるシーリング材には「外壁材の膨張」を防いだり、「住宅の揺れ」による衝撃などを吸収したりする重要な働きがあります。
わかりやすく言えば、隙間をしっかりとなくすことで、埃や雨水が入り込みにくくなったり、外壁材にヒビが入りにくくなったりするということです。
外壁塗装自体に特に問題がない場合でも、目地のシーリング材が経年劣化し衰えてきた場合は、経年劣化現象を発見したタイミングで補修工事を実施すべきでしょう。
そこで重要となるポイントが、消耗品であるシーリング材であっても、安い製品を選ぶのではなく「優れた耐久性能を持つ高品質なシーリング材」を選んで欲しいということです。