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外壁塗装よくあるトラブル


外壁塗装工事にありがちなトラブル

今回は、外壁塗装工事にて起こりすいトラブルをいくつか取り上げて解説していきます。

「ちょっとした作業」や「あまりお金のかからない工事」だと判断したら、「トラブルを気にしても仕方ないし、事前に色々考えるのも面倒なので、さっさと済ませたほうがいい」といった安易な考え方をしてしまう恐れがあります。

しかし、外壁塗装工事は「大規模な工事」であるうえに「高額の費用がかかる工事」ですから、一度でもトラブルを起こしてしまうと後処理が大変です。

面倒な問題を起こさないためにも、有効な防止策を把握したうえで、事前対策しておくと安心です。

ちなみに、外壁塗装工事の施工サイクルは基本的に8~25年程度が目安です。

「毎年やるべきこと」というわけではありませんので、ご安心ください。


発生しやすいトラブル事例

ここでのお話を聞いてみて初めて「ああ、確かにそんなトラブルってありそう」というものもあれば、「まさかそんなトラブルがあるなんて……」といったものまであります。

トラブルを未然に防ぎ、上手に対処するためにも、しっかりと目を通しておいてください。


工事のミス

簡単に「工事のミス」と言ってしまっていますが、外壁塗装工事においては、「塗装の剥離」「変色」「膨張」などの具体的なトラブルや不具合の現象が、妙に早い時期に発生する恐れがあることです。

ところが、ほとんどのケースでは、外壁塗装工事直後には何のトラブルも起きていないように思えるので、その問題を複雑にしてしまいます。

一般の人が工事を終えてすぐの段階で、「ここがおかしい!」などと分かる事はまずないからです。

もう少し具体的な話をすると、工事完了から36カ月が経っても外壁の状態が無事で何も問題ないということなら、その工事は上手くいったと判断しても構いません。

逆にいえば、そのぐらいの期間はまだ様子をよく見て不具合箇所を調べる必要があります。

その期間で何らかの問題が出た場合は、「作業内容が杜撰だった」と判断されることもあります。

周辺環境や天候などにも左右されますが、さすがに36カ月以内にどうにかなってしまうなら問題あり!だといえるからです。

発生しやすいトラブルをご紹介すると、

剥離(塗料の剥がれ)→下塗り塗料選びを間違えた、不適切な下地処理を実施

変色→塗料をきちんと混ぜていなかった

膨張→「剥離」と同様の原因で起こることが多い塗料のトラブル

ちなみに、

「素地がまだ水分を含んでいるのに塗装を行ってしまう」等が、よく見られる下地処理関連のミスです。

素人にはわかりにくいトラブルですが、職人や現場管理人が持つ技術・知識面に難があると、このような問題がよく発生しますのでお気を付けください。

こういったトラブルを避けるポイントとしては、外壁塗装工事の実績が豊富な業者に施工を依頼することです。

施工実績が多いなら、お住まいの地域での営業年数が長い企業なので、信頼性が高いと判断できます。

また、「保証内容(保証期間、保証内容など)がしっかりしているか?」等も重要な判断ポイントです。

保証をチェックする理由は、塗装工事は人間が行う作業ですから、どれだけ実力のある企業やプロの熟練職人であっても絶対に問題を起こさないとは言えないからです。


予定していた箇所が塗装されていない

「依頼主が塗装してもらえると思っていた箇所」と「塗装業者が塗装を頼まれたと理解していた箇所」との認識のズレがあると、塗装後に「あれ、なんでここ塗っていないの!?」というトラブルが発生することがあります。

こうしたトラブルが起こることが多いので、「塗装場所」に限らず、口頭だけで相談したり、口約束だけで済ませたりして終わってはいけません。

業者には正式な契約書を提出するように依頼し、「塗装する場所」をハッキリさせてください。

もし疑問に感じる部分が出てきたら、どんなに細かいことであっても遠慮せずにきちんと質問してください。

モヤモヤが全て解消しなければ、契約を結ぶ必要はありません。

もし先に契約を結んでしまった後に、他の注文をつけようと思っても、応じてもらえないことがあります。(しかもそれに関して業者を責めることはできません)

また、大がかりな塗装工事やリフォーム工事などでは、どんなに些細なことでも「約束」「取り決め」等に関しては、メールや書面等で慎重に記録しておくようにしましょう。

相手が見てもわかるように、「形」として残るような書類を作っておくと、塗装後のトラブルにもしっかりと対応できます。


思っていたようなカラーになってない

塗装工事では、「他の塗装箇所は完璧なのに、カラーだけ何かおかしい」といったトラブルもよく起こります。

「カラー・色」は、特にトラブルに繋がりやすい部分ですのでお気を付けください。

【主なトラブルの引き金】

・決めた時は良いカラーだと感じていたのに、いざ塗装してみると違和感がある!

・業者のカラーチョイスがおかしい

・「どのような外壁に仕上がるか」という業者側の事前説明が甘かった

・色見本のサイズが小さかった

文字通り「色の見本」のことを「色見本」と呼んでいます。

塗料メーカー等が無料で準備してくれますが、大きさに少し注意を払う必要があり、最低でもA4サイズ以上でないと正確な仕上がりを正しくイメージするのが難しいと言われています。

塗装業者が用意する色見本を、建物の壁に実際に当ててみて、どのような色に見えるのかを自分の目でみてよく確認してください。

こうした作業は面倒ですが、カラー関連のトラブルを減らすためにも必ずやっておいてください。

スタッフのスキルに差があると、たまに仕上がりやカラーについての解説が分かりにくかったり、「建物と合わせると違和感のあるカラー」を勧めてきたりすることがあります。

新興で施工実績の少ない業者の中には、「塗装の技術はそこそこあるが、カラーを甘く見ている」というところがちらほらあるのでご注意ください。

こうしたトラブルを避けるには、施工実績が豊富で、事例を確認できる業者を選ぶことです。

また、色見本は大きさがポイントとなっており、A4サイズ以上なら十分ですが、それよりも大きい業者独自の色見本を使用している場合は、色選びを慎重に行う業者で、ある程度信頼できます。

さらに「建物の周囲との調和」という観点も重要です。

休日や時間のある時に、晴れや雨の日などのいろいろなシーンを選んで建物付近の写真を撮影しチェックしてください。

外壁塗装では、「好きなカラー」にこだわり過ぎると失敗しやすいので、最初は好きな色から始めて、ある程度妥協点を見つけて最終的な塗装色を選ぶ、といったやり方も必要でしょう。


変色・色褪せが早い

手抜き塗装、低い技術力、低品質の塗料を使う……などが、早すぎる時期に変色・色褪せトラブルを起こしてしまう事の主な原因として知られています。

例えば、塗装完了後、24~36カ月がたっていないのに、変色・色褪せが発生したのなら、塗装工事に何らかの問題があった可能性があります。

しかし、「60カ月以内」の場合は、施工後からすでに5年たっているわけですから、塗料の耐用年数を考慮しないと、「施工ミス」だと断言するのは難しいですが、疑うべきではあります。

悪徳業者は、できる限り費用をカットするために、質の低い塗料を使おうとします。

また、外壁塗装は「3回塗装(3回塗り)」を基本としていますが、1回で施工を完了させてしまう業者もたまにいます。

「そんな手抜きをしていたら悪い口コミが広がって、仕事が来なくなるのでは?」

と思うかもしれませんが、

「知った事ではない、今稼げればいい!」

という企業姿勢なら、劣悪な作業内容でもバレなければ平気だ、と考える企業もごくまれにいますのでご注意ください。

外壁塗装工事で失敗しないためにも、できる限り「外部の口コミや評判を重視する企業」「業界での運営年数が長い企業」に依頼することが大きなポイントです。

それから、トラブル発生後の対応も重要となりますので、塗装完了後の保証(保証期間やその内容)についてもしっかりとチェックしてください。


臭い問題

外壁塗装工事でよく使用されている塗料の種類といえば、「水性塗料」や「溶剤塗料」です。

プロが使う耐久性の高い溶剤は、シンナーの臭いが強いという点が大きなデメリットとしてよく知られています。

塗装作業中の臭い問題は、ご自身だけではなく、ご家族や近隣住民にもご迷惑をおかけすることになります。

心配なら可能な限り溶剤を使わないようにお願いするしかありませんが、それにも限界があります。

代わりに水性塗料を選んだとしても、全く臭いがなくなるわけではありませんので、臭いの問題には特に慎重になってください。

外壁塗装を行う際に臭いの問題を解決する基本的な方法は、窓をきちんと閉めておくことで、この方法だけでも多少の臭いはカットできます。

しかし、換気口からシンナーの臭いが入る可能性は十分にありますし、100パーセント臭いをシャットアウトすることは不可能でしょう。

小さなお子さんや高齢者、臭いに敏感な人がご家族にいらっしゃるなら、前もって業者と相談し、しっかりとした臭い対策をやっておいてください。

事前に詳細をきちんと伝え、話を詰めておけば、塗装業者も可能な限りの臭い対策を行います。

また、「塗料の強い臭いが発生する期間」はずっと続くわけではありません(1週間も続くことはないのでご安心ください)。

臭いについては開き直り、神経質にならずに信頼できる塗装業者にお任せしてしまうのもいいでしょう。

また、塗料を使用する期間中だけ、ご親戚やお知り合いの家に泊まったり、ホテルなどの宿泊施設を使ったりするという方法もあります。

しかし、留守にした場合は、臭いが近隣の家にまで届くケースがあり、トラブルになりやすいので、事前に近隣住民へのご挨拶を行い、施工中の注意点や連絡先などをお知らせするのが基本です。


植物へのダメージ

塗装工事では、塗装作業に入る前に外壁の周囲に足場を設置しています。

足場は建物の外側に設置しますので、建物よりもより広いスペースを必要とします。

その範囲の目安は、「外壁から100センチ出るくらい」です。

その後、ブルーシートなどで養生を行い、塗料や汚水などが周囲に飛び散っても、外側に出ていかないようにしています。

しかし、ブルーシートなどで養生する場合は、植木や植栽・盆栽などの植物などにもシートやビニールを被せますので、生き物である植物も呼吸ができなくなり、弱ってしまう枯れてしまう恐れがあります。

また、移動できない植物との位置関係が悪いと、塗装中に不注意で職人に踏まれて折れてしまう恐れがあります。

もし大切にしている植物や高価な盆栽などがあって心配な場合は、前もって塗装業者にご相談ください。

万全を期すために、安全な場所に植物を移動させたり、可能な限り一時的に植え替えたりするような対処方法も可能です。

「それほど思い入れのある植物ではないし、どうなってもいい」

という方もいらっしゃいますが、植物へのダメージを軽減する対処方法は、塗装業者でも実施しているということについては覚えておいてください。


建物へのダメージ

足場を設置する作業で注意する点は、鉄材を移動させる時に衝突してタイル等を破損させてしまう恐れがあることです。

悪質業者なら、正常な箇所をわざとを壊して「ここの補修作業をしましょうか?」などと言ってくる場合もありますのでお気をつけください。

しかし、そこまで悪質なことをやるような業者はさすがに稀なケースです。

「不意の損壊」であっても、優良業者ならあまり起こることはありませんが、絶対にないとは言い切れません。

塗装に関する工事で、業者が何らかの損壊を起こしてしまった場合は、お金の面では「工事賠償保険」で対応を行う流れになります。

この保険は、業者側が加入している重要な保険で、注文者側には直接関係ありませんし、保険料を支払う必要もありません。

しかし、一人親方に施工を依頼する場合は、このような損賠賠償保険に加入していない恐れもありますのでよく確認してください。

「業者が保険に加入していると思い込んでいた→損壊発生→いざ保険の話を出したら加入していなかった」というケースも、運が悪いと起こることがありますし、確認を怠っているとトラブルを難しいものにしてしまいます。

また、塗装工事の施工料金が他の業者に比べて妙に安価な設定になっている場合も疑いを持ってみてください。

どうやって「妙な安価」にしているのかといえば、手抜き作業等で早く終わらせることで人件費を削っている場合が多いようです。

こうした理由から、どうしても塗装のクオリティが下がってしまいますし、施工した後にしか確認できないという問題もあります。

それから、塗装工事前の建物のコンディションも必ずチェックしておいてください。

これは例えば、最初から壊れていたのに「壊しましたね!」といったクレームを出してしまうトラブルを防ぐためです。

ですから、事前に建物や外壁全体の写真を撮っておくべきでしょう(業者側も念のために丁寧に撮影を行います)。


ご近所迷惑

田舎や地方都市などで家同士の距離がよほど離れているケースを除いて、外壁塗装工事を実施するのなら、近隣住民にご迷惑をおかけし、クレームやトラブル等が起こることはあらかじめ考えられる頭の痛い問題です。

例えば、作業車を停める位置次第では、それだけでご近所迷惑になる恐れがあります。

また、塗料の嫌な臭いが少し離れたご近所にまで広がってしまう恐れも否定できません。

さらに、足場の作業では、組んだり撤去したりする大きな音、外壁に高圧洗浄機をかける音などが不快な音や騒音として遠くにまで届いてしまう恐れがあります。

こうした問題を解決するには、どのような塗装に関する工事を実施する場合でも、開始前に絶対に近隣住民への丁寧なご挨拶や工事に関する注意点の説明を済ませておくことです。

小規模な工事だから大丈夫だ、と思っていても、「工事がスタートしたら想像以上に音が大きかったので、慌てて挨拶に行く」となってしまった場合は、「ご挨拶」といった意味ではなく、「謝罪」という意味が強くなってしまうので、確実に相手に悪い印象を与えてしまいます。

また、「周辺住民への細かな気遣い」がきちんとできる業者に施工を頼むこともトラブルをできる限り避けるポイントです。

例えば、「元請け作業」を中心としている塗装業者は、その辺りの処理が無難で上手いところが多いようです。


料金関連

料金関連で最も多いトラブルは、「見積金額よりも、最終的にかかった工事金額のほうが高くなってしまった」というものです。

まず、工事が始まってから「見積書に記載されていない工事」を依頼すると、当然追加料金がかかります。

手直しなどのごく小規模な作業なら、無料で引き受けてくれる場合もありますが、そういったケースは実際にはあまり多くはない、と考えてください。

ですから、

・見積書を事前にきちんとチェックし、その段階で必要な作業は漏れなく追加してもらう

・作業開始後に新たな作業を依頼する場合は、料金に関してしっかり確認すること

・注文者の意向とは関係なく、追加料金発生の可能性があるかどうかを聞いておくこと

ということを徹底してください。

また、万が一、最終の請求書で「どこで生じたのかわからない不明な追加料金がある」という場合は、支払いを終える前にきちんと質問し疑問点を解決してください。

ここまでで外壁塗装に関する様々なトラブルに関しての説明をしてきましたが、1~9のトラブルの大半は「契約前の徹底確認」によって避けることができます。

外壁塗装工事を依頼する場合は、どれだけ慎重になってもなり過ぎになる、という事はありません。

どのような契約であっても、新しく「何かを決める」ことになったら、急ぐことはなく、焦らずに一呼吸置いてから慎重に確認してください。

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