外壁塗装で汚れが目立ちにくい色を選ぶメリット
外壁塗装で汚れが目立ちにくい色を選ぶのは、消極的な理由による選択です。あまりいい選び方ではありませんが、塗装は見た目よりも耐久性や低コストを重視すべきです。
とはいえ、最初から汚れが目立ちにくい色を選ぶと、外壁がきれいな状態を長期間保つことができます。
グレーやベージュは汚れが目立ちにくい
外壁塗装で塗装した色が汚れやゴミ、埃と同じような色であれば、汚れが目立ちにくくなります。最も汚れが目立ちにくい色といえば、グレーです。
グレーは、汚れをカバーする範囲が広く、サイディングボードの塗装でも数多く採用されている色です。外壁に付着しやすい汚れとは、カビ、藻、砂、埃、煤煙などです。この汚れは中間色といって、グレーなどと似た色になっています。
グレーは、外壁以外の汚れやすい場所にもよく採用されている定番の色だということになります。
次は、ベージュやアイボリーなどの茶色や黄色の混ざった白に近い色がおすすめです。グレーほどではありませんが、中間色である外壁の汚れを目立たなくします。
ベージュやアイボリーは、グレーと異なり、明るくて清潔なイメージのある色です。明るくて淡い色合いは建物を大きく、美しく見せることができます。
色に無関係な外壁汚れ
色に関係なく汚れが付着しやすい塗料が多いことも知っておきましょう。
特に艶消し塗料は、塗膜がざらざらとした凹凸になり、色に関係なく汚れや埃が付着しやすい状態になっています。逆に艶有り塗料は、親水性効果により汚れが付きにくい性質を持っています。
合成樹脂塗料を塗布する場合は、帯電しやすい特徴があり、静電気の発生でゴミや埃が塗膜に付着しやすくなっています。外壁に使う塗料は、多くは合成樹脂塗料ですので、無機塗料などの合成樹脂があまり使われていない塗料を選ぶほうが汚れにくいでしょう。
弾性塗料を使用する場合も、柔らかい塗膜にゴミや埃が刺さって取りにくくなりますので、汚れが落ちにくくなります。
低汚染性塗料で建物の美観も問題なし
汚れが目立たない色を選んだら、塗料の種類に関してもセルフクリーニング効果の高い塗料を選ぶべきでしょう。
耐久性が高く、汚れが付きにくいフッ素コートが塗膜を保護するフッ素塗料、セラミックなどの無機成分が塗料に配合され、親水性や耐候性を高めた無機塗料、光と雨水でセルフクリーニング効果を発揮する光触媒塗料などがおすすめです。
また、低汚染性塗料の中でも防カビ、防藻効果の高い塗料を選ぶことを忘れないようにしましょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。