雨の日に塗装を行わない理由
すでに体験済みの方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的に工事中に雨が降りますと「塗装工事」はできないので中断・延期になります。急いでいるのに!という方のお気持ちも分かりますが、雨が降ってしまうと安全面でも仕上がりの面でも悪影響を及ぼしてしまうので仕方ないといえます。
では雨の日の塗装を行ってはいけない理由は何があるのでしょうか。主な理由・注意点について紹介します。
仕上がりが汚い
雨が降る中で塗装を行うと多量の水分を含んでしまい塗料自体が薄くなってしまったり、仕上げ部分に水滴が入ってしまい完成しても見栄えが悪く汚くなってしまいます。
塗料が薄くなっても違いはあるの?と思われたかもしれませんが、塗料に含まれている防水性など本来あるべき機能が十分に発揮されなくなってしまい、結果的に「早期で塗り替え」をしなければいけない事態になります。
塗料の寿命は使用する種類にもよりますが水分を含んでしまうことにより数年早くなってしまう事態も考えられますので。
また現在雨天時でも塗装できる塗料が出回ってはいますが、多くの業者ではまだ導入していませんのでまだまだ普及してはおりません。
足場が濡れる
足場が濡れると少しの挙動で「滑って」しまい転落の原因となりますので、体を伸ばして行う作業や身を乗り出す作業はできなくなってしまいます。足場上は滑り止め対策されていないですので(ものによります)雨の日の足場作業は危険です。
ですので塗装でなくても雨が激しい場合は作業を中断する場合があります。しかし足場が濡れるという安全面を考慮した背景もありますが、基本は塗料に水が入ってしまうことが1番の理由となります。
雨天時でも行う業者は注意
稀に雨天時でも作業を行う業者がありますが、雨対応の塗料でない限り決してオススメはできません。もし雨対応の塗料ではない場合仕上がりは雑になってしまい、短期間で塗り替えという事態に陥る可能性があります。
ですので雨天時でも行うと言われた場合は作業の内容、使用する塗料を質問して雨に対応しているかどうかを確かめましょう。また雨天時でもできる作業はあります塗装自体は雨天時には厳しいですが、足場の組み立てや養生などであれば問題なく行うことができます。
もちろん無理のない範囲でとはなりますが作業が滞らないため無駄を省くことができます。ですので雨天時でも作業を行うという場合は足場の組み立てや養生をする場合が多いでしょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。