ALC外壁を検討中の方に！その特徴やメンテナンスについて

2022年03月01日カテゴリー：ブログ

ALC外壁は、軽量で耐久性が高い外壁材として人気がありますが、総合的にみて品質が高いため価格が高額です。ALC外壁を検討している方は、その特徴や注意点、メンテナンスなどについてよく調べておきましょう。

ALC外壁の特徴やメリット

ALCは、Autoclaved Lightweight aerated Concreteの頭文字を取った名称です。

簡単に言えば、高温で発泡加工した軽量気泡コンクリートのことです。ALC外壁は、内部にたくさんの小さな気泡があるので、同じ形のコンクリートに比べると重量が約4分の1程度になり軽量です。

軽量であることから、公共建築物や高層建築物には数多く採用されてきています。ALC外壁は総合的に見てどの機能も高く、耐久性、断熱性、耐火性の他、遮音性や調湿性にまで優れている外壁材です。

特に内部の気泡は、軽量を実現できているだけではなく、断熱性を高め、素材のひび割れや反りを防ぎ耐久性を高めています。外部の音も吸収し、内部への侵入を防ぎます。さらに、内部の気泡による多孔構造は、室内の空気中の水分の量を調整し、高い調湿性も持ち合わせています。

他にもALC外壁は、コンクリートが主成分ですので、分厚く、燃えにくい素材としても知られています。

ALC外壁の最大の弱点は、水に弱いということです。逆に言えば、吸水性が高いということになります。コンクリートが水分を含むとひび割れや欠落が発生しやすく、経年劣化を進めてしまいます。

そのため、防水性の高い塗料による外壁塗装工事を行い、水分の吸収を予防する必要があるでしょう。

また、ALC外壁材同士のつなぎ目は、劣化しやすいシーリングを充填しているため、追従性と耐久性を高めたシーリング材を使用しなければ、隙間から水分が浸入してしまい劣化を早めてしまうでしょう。

ALC外壁の価格は、1平米あたり7500円以上となり、高い性能や品質に見合った価格帯になっています。そして、ALC外壁は、日本工業規格の認証を取得した企業（日本では数社）でなければ生産できないのも価格が高くなる原因となっています。

ALC外壁で有名なのが、旭化成建材のヘーベルです。その他には、住友金属鉱山のシポレックス、クリオン株式会社のクリオンなどがあります。耐久性の高いALC外壁ですが、メンテナンスは20年周期で行う必要があり、ノーメンテナンスではありません。

ALC外壁のメンテナンスは、主に防水塗装です。水に弱いことや調湿効果を損なわないために透湿性の高い水性塗料を使用しなければなりません。

つなぎ目のシーリング材は、耐久性の高い製品を推奨しますが、シーリング材の使用箇所が多く、10年に一度は打ち替えを行い、内部に水分が浸入しないように注意を払う必要があるでしょう。