外壁塗装の流れ、下塗り、中塗り、上塗り
外壁塗装は、3回に分けて塗る3回塗りが基本とされています。同じ塗料を使用する場合でもきちんと乾燥させた後に同じように塗装していきます。
ここでは、外壁塗装での下塗り、中塗り、上塗りの各工程についての重要ポイントを押さえ、塗装作業の流れについて知っておきましょう。
3回塗りを守っている優良塗装業者
外壁塗装では、優良業者は、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りの基本を守っています。丁寧に3回塗り重ねることにより、耐久性が高くなり、塗料の性能も最大限に発揮されるからです。
下塗りは、外壁材と塗料の塗膜をつなげ、密着度を高めるために重要です。その後の中塗りや上塗り工程で塗膜が剥がれやすくなるなどの塗装後のトラブルの発生を抑えます。
中塗りと上塗りは、同じ塗料を使用します。中塗りが存在する理由は、最初に塗った塗膜は、色ムラが出やすく、2回に分けて塗ることで塗膜を厚く、均一にできるからです。
1回の塗装で使う塗料の量は決められていますし、メーカーが指定する規定量を守っていなければ、塗膜の不具合の発生にもなりますので、慎重に規定や工程を守って塗装作業を行っています。
下塗り、中塗り、上塗りの各塗装作業は、各工程で1日を要します。塗装作業間の乾燥時間もメーカー規定の時間数以上を取り、しっかりと乾燥させる必要がありますので、1日作業を中断し、十分な間隔を空けて塗装作業を行うことがあります。
下塗り
下塗り工程では、塗膜の見た目よりも外壁材と上塗り塗料を密着させることが目的で作業が行われています。そのため、色も白や透明などが多くなっています。
密着度が弱いと、塗膜が剥がれやすくなり、数か月~数年で塗装のやり直しになってしまうでしょう。
中塗り
中塗りと上塗りの各工程では、同じ塗料を使いますが、塗り忘れのないように、同じ種類の塗料でも色を変えることがあります。
外壁を保護する目的では中塗りも上塗り同じですが、1回分の塗布量や塗膜の厚みが決まっていますので、2回に分けて適切な量を均一に塗り、品質の高い塗膜を形成することがとても重要です。
上塗り
建物の外観を保護し、きれいな塗膜を作ります。長期間塗膜を保護するために、同じ塗料を使い、厚みを出してしっかりと塗装します。
塗料が蒸発すると気泡ができやすいので、中塗りと上塗りの2回の塗装工程で気泡をなくすようにします。耐久性や機能性の高い高性能塗料の場合は、3回ではなく、4回、5回とさらに塗り重ねて、しっかりと外壁材を保護しています。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。