外壁塗装業界に多い悪徳業者
外壁塗装業界には、悪徳業者が多いと言われています。詐欺の被害を受けることもよくありますが、施工金額が高額で、取返しがつかない被害を被ることもよくあります。
ここでは、外壁塗装業界に悪徳業者が多い理由や悪徳業者の見分け方のポイントについて解説します。
悪徳業者は意外に多い
塗装業界に属する会社や塗装の仕事に従事する人の数が多いので、必然的に悪徳業者の数も増えます。優良業者であっても、担当者次第で悪徳業者にもなりえます。
商売や事業として塗装業を行う場合でも許認可や資格が必ずしも必要とされません。塗装作業は、誰が塗装しても塗装直後は美しくきれいな状態です。
塗膜のトラブルは、塗装後数か月~数年以内に発覚し、間違った塗装作業をしていると、クラックやひび割れ、塗膜の剥がれなどのトラブルが多発するようになり、結果として工事のやり直しになってしまうでしょう。
また、塗装工事に関する知識を持っている人も少なく、使用する材料や塗料に関する相場なども地域や依頼する業者によっても異なることがあり、高額な費用を請求されることもよくあります。
定価の存在しない施工価格
塗装工事には、定価が存在しません。塗装工事に関する相場は存在しますが、一般に全ての工事価格が公表されているわけではありません。
塗装を請け負う業者も工務店やハウスメーカー、ホームセンター、塗装業者、リフォーム業者など、他の工事とセットして塗装を行うことも多く、塗装工事の相場が見えてこないことがトラブルの原因です。
インターネットやチラシに掲載されている情報だけではなく、近隣の塗装業者の施工事例と施工価格も参考にしながら、相場よりも高い値段で塗装工事を依頼することのないようにしましょう。
悪徳業者は、同じ値段で施工をする場合でも、手抜き工事をしたり、安い塗料や材料を代わりに使ったりするなど、いくらでも利益を出す方法を知っており、顧客にわからないようにしています。
ダマされたことすらわからない、という点も悪徳業者がいつまでも存在する理由なのかもしれません。
塗装現場での手抜きの実態
塗装工事は、下塗り、中塗り、上塗りの三度塗りでなければ、塗料の本来の性能が最大限に発揮できません。耐久性にも大きな影響を与えます。
使用する塗料の量を少なくしたり、塗り回数を減らしたりしても、素人の見た目には手抜きの実態がわからないのが問題です。乾燥時間などの塗料ごとに異なる注意点を守らないことも多く、余裕のない工事スケジュールを無理に実行する塗装業者には要注意です。
また、塗料の密着度を高めるケレンや高圧洗浄などの下地処理工程を疎かにする悪徳業者も多く、錆びや塗膜の剥がれ、クラックの発生などの早期のトラブルが起こりやすくなってしまいます。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。