外壁塗装で塗料を選ぶ時の注意点

外壁塗装や屋根塗装では、塗料選びはとても重要なポイントです。
種類やバリエーションも豊富で選択時に迷うことがありますが、目的や予算などを絞り込んでいくと、いつの間にか数種類に絞られていきます。
それぞれに目的などが異なることから、塗料選びでも細かな注意点を指摘するのではなく、迷った時のアドバイスになるような注意点についてお伝えします。
塗料のグレードで絞り込むと選びやすい
塗料の種類は、数千種類はあります。大手メーカーから中小メーカーまで、聞いたことのない社名や塗料名もたくさんあります。その中から塗料選びをするのは至難の業です。
多くの方は、塗料に関する専門知識が全くないので、大手メーカーの塗料から選ぶことになってしまうでしょう。大手メーカーから販売されている塗料であっても、種類が多いのでそこでも迷ってしまいます。
同じ塗料名でも機能の違いや水性や油性かなどで全く用途が異なることがあります。
そのような時、最初は「塗料のグレード」から絞り込むといいでしょう。
塗料のグレードは、耐久性と対応しています。耐久年数が長いほど、グレードが高く価格も高くなるように分類されています。
主材料となる合成樹脂を見ること
塗料のグレードは、主材料となる合成樹脂で分類されています。
順番に、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、無機です。
・アクリル系
耐用年数6~7年、1平米あたり単価1400~1600円
耐久年数が短いので外壁塗装では使われなくなっています。
軒天の塗装や諸々の事情で数年で塗り替えが予定されている場合に、安価なので選ばれることがあります。
・ウレタン系
耐用年数8~10年、1平米あたり単価1700~2200円
付帯部や細部の塗装に使われています。塗膜が柔らかく密着性にも優れています。
・シリコン系
耐用年数12~15年、1平米あたり単価2300~3000円
現在の外壁塗装工事の主流で種類も豊富です。コストパフォーマンスに優れていて、耐久年数も長めです。少し価格が高くなっても、遮熱や断熱性能を持つシリコン系塗料を選ぶことがあります。
・フッ素系
耐用年数15~20年、1平米あたり単価3800~4800円
合成樹脂塗料の中でも最も耐久性が高い塗料です。長期的に保存する必要があり、重要な大型の建築物によく採用されています。塗装面積が広いと施工価格も高くなります。
・無機系
耐用年数20~25年、1平米あたり単価4500~5500円
有機物の合成樹脂塗料に無機物を加えた塗料です。紫外線に強く、合成樹脂塗料よりも耐久性が高くなります。優れた親水性や低帯電性を持っていますが、塗装できない下地もあり、塗膜も硬くなってしまうというデメリットがあります。
その他の塗料選択のポイント
・水性か油性か
塗料の希釈にシンナーを使うのは従来の油性塗料です。臭いが少ないのは水性塗料です。
シンナーの臭いが少ない弱溶剤タイプもありますが、環境保護などを優先するなら水性塗料です。
・艶有りか艶消しか
通常は艶有りの塗料ですが、添加剤を入れると艶消しでき、「マット仕上げ」などの高級感のある仕上がりが楽しめます。
しかし、耐久性は艶有り塗料のほうが高くなります。
艶を落とした5分艶や3分艶など、調整した艶消し塗料もラインナップされています。
・1液型か2液型か
塗料缶が1つだけなのが「1液型」、主剤と硬化剤の2つに分かれているのが「2液型」です。
手軽に取り扱えるのが1液型で、撹拌などの手間が必要な2液型は、高い耐久性を持っています。
・建物の立地条件や求める付加機能
セラミック塗料(無機塗料の一種)、遮熱・断熱塗料、光触媒塗料、ラジカル塗料などがあります。
セルフクリーニング効果の高い塗料や遮熱・断熱性能の高い塗料は、塗料の機能として付加されており、同じグレードの塗料の中でも高い性能を持つ塗料としてラインナップされていますので確認してください。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。