外壁塗装と一緒にやるべきこと
外壁塗装工事だけで終わらせてしまうのはもったいない!?
外壁塗装工事のタイミングといえば、平均して10年に1度、早ければ8年に1度、長ければ20~25年に1度前後しかしないものであるため、頻繁に実施するものではありません。
外壁塗装工事をする前には、家の周囲に頑丈な足場を設置し、しっかりと安全等を確保したうえで進めていきます。
足場があると何が違うのかといえば、普通ではチェックできないような細かい部分にまで目を向けることができ、確実に作業や塗装の品質が向上するという点です。
しかし、足場を組むのは無料ではなく、かなりのお金がかかる点にご注意ください。
足場を組むような大がかりな外壁塗装工事をする場合は、無駄をなくすためにも「同時に他にできる工事はないかどうか?」といったことをよく考えてから実施してください。
塗装工事で他の補修箇所も直せたはずなのに、同時に補修できなかったために、数年に1回、短ければ1年に1回くらいの頻繁なペースで、何らかの補修工事をしなければならなくなってしまうことがあるからです。
また、塗装工事以外であっても、リフォーム工事や外壁の補修工事を行う場合は、毎回足場を組むことが必要になってしまうので、余分なお金がかかってしまうことが予想できます。
そこで、ここでは、「外壁塗装工事と一緒に終わらせたい作業・相性のよい作業」についていくつかの事例を挙げていきます。
窓拭き
心配なら、契約に関する相談の際に確認し、どの部分を重点的にやって欲しいかなどを伝えてしっかりと依頼しておきましょう。
有料の場合もありますが、窓拭きなどの基本的な清掃作業は拒否されることはないでしょう
雨樋のお手入れ
・接続箇所がズレてしまう
・接続した箇所の接着力が弱くなってくる
・ホコリや泥・砂などが蓄積して水の流れを遮りピンポイントで重くなる箇所ができる
などのトラブルが起きやすいです。
上記2点に関しては「水漏れ」の原因になりますし、一番下のトラブルが起こると金具がズレてしまう恐れがありますのでご注意ください。
このような理由から、外壁塗装工事の際には雨樋のお手入れ(確認、掃除、修理など)も依頼すると、その後の雨樋トラブルを防ぎ建物も長持ちします。
屋根塗装
外壁塗装工事と屋根塗装工事は、一回の施工料金が高くなったとしても同時に終わらせたいものです。
2回に分けて行うと、足場関連の作業が1回増え、工事回数が増えるだけではなく、余計なお金もかかってしまいます。
前後1~2年くらいなら、「外壁塗装工事と同時に行うために、屋根塗装工事のタイミングをズラして合わせる」といった対応をしても問題ありません。
また、今回だけではなく、「次回予定される将来の外壁塗装工事や屋根塗装工事のタイミングを合わせる」ためにも、外壁塗装業者に各塗装箇所に合った塗料の種類などをよく検討してもらい、耐用年数を合わせるなどの細かい対応をお願いしてみましょう。
屋根自体の確認・修理
屋根の状態確認や修理は、塗装のような、「この時期に実施すべきだ」といった明確なタイミングがあるというわけではありません。
しかし、何らかの屋根のトラブルが発生しているのにずっと放置しているのはよくないので、外壁塗装工事といった足場を使ったメンテナンスや大がかりな工事を行う際に一緒に済ませるといいでしょう。
代表的な屋根のメンテナンスをご紹介すると、
・棟板金の釘の締め直し
・屋根瓦の留め具の確認や修理
・屋根瓦の漆喰の確認や修理
・屋根や屋根瓦のズレ・割れの微調整
などがよく行われています。
屋根の掃除
経年劣化し、汚れた屋根の上にできたコケ・藻・汚れなどの除去がメインの作業となりますので、かなりの労力が必要な作業です。
屋根の掃除を無料で引き受ける塗装業者は少なく、人件費もかかってしまいますので、見積もり段階で料金に関しては他社とチェックしてよく確認しておいてください。
屋根の掃除はそう簡単にできるものではありませんので、外壁塗装工事と同じタイミングで実施したほうがお得になります。
また、屋根の見栄えをあまり気にしない場合や、比較的屋根の上がきれいな場合は、省略しても問題ありませんので、覚えておいてください。
そうすると、施工料金を少しだけ安くできる場合があるからです。
網戸
足場を設置する塗装工事では、2Fより上の場所にある網戸の取り換えも作業しやすくなるので、忘れずに作業を依頼しておいてください。
1Fの網戸については、一般の方でも交換作業ならDIYなどで容易に作業できるかもしれません。
温水器
「屋根の上に温水器を設置したままだけれど、長期間そのままでちょっと不安だ!」
という建物は案外多いようです。
専門ではない塗装業者でも、お願いすれば点検を実施し、不要なら取り外してくれるかもしれません。
しかし、家庭用の温水器でも、サイズが大きく、重量も結構ありますので、基本的に分解して小分けにしてから撤去することになります。
また、一つ一つのパーツもかなりの重量がありますので、結構な費用がかかると予想できます(数万円は見ておいてください)。
塗装工事などを行う予定で足場を設置している場合は、相場よりもやや安価で引き受けてくれる可能性があります。
雨戸
金属製の丈夫な雨戸でも、少しずつ錆びていきます。
特に海の近くに建てられた建物は、潮が原因でたった1年程度でも鉄部に錆びが出て目立つレベルにまで広がってしまう恐れがあります。
ちょっとした目立ちにくい錆に関しては「除去作業→塗装メンテナンス」といった簡易作業でも何とかなるかもしれませんが、広範囲に錆が出ていたり、錆の色が濃かったりする場合は、雨戸そのものを交換したほうが補修費用が安く済む可能性があります。
ちなみに、雨戸1枚につき「塗装作業:2000~3000円」「交換作業:1万3000円前後」というのが一般的な相場として知られています。
シャッター
・シャッターの新規設置工事
・雨戸からシャッターに変更する工事
などの工事が塗装工事と同時に施工可能です。
必要であれば外壁塗装業者に相談し、新規にするか、古いものを取り換えるか検討してみてください。
注意点は、「窓付近を改造しないと、シャッターがきちんと取り付けられない」といったケースがあるという点です。
そうなるとさすがに塗装業者の守備範囲外となってしまうので、シャッターの取り付けを専門とする別の業者に施工を依頼してください。
エアコンホース
エアコンを設置し、新築から長期間放置していたようなケースでは、ホースやエアコンダクトの周りのテープのコンディションが酷い事になっている恐れがあります。
外壁塗装工事が完了した後、外壁の見た目は良くなるのは当然ですが、コントラストで、古くなったテープや汚れなどが目立ってしまう恐れがあります。
塗装業者にはエアコンホース回りの処理を忘れずにお願いしてください。
足場があれば、高い場所にある室外機でも、テープのまき直しくらいであれば素人でも対応できます。
エアコン関係
足場が設置されていると、エアコンの取り換え・撤去に関する作業も楽にできます。
そのため、通常よりも作業費用が安くなることがありますので、外壁塗装工事を行うタイミングになったら、忘れずにエアコンの撤去や取り換え作業のことも検討しておいてください。
アンテナ関係
屋根等に不要なアンテナや配線が設置されたまま残っているのであれば、塗装工事で足場を使っている時に撤去してもらってください。
塗装業者もサービスで無料でやってくれる可能性がありますので、遠慮せずにご相談ください。
防水加工(ベランダ・屋上など)
床面の保護塗装を行うと、ベランダや屋上の床面の強力な防水処理が可能となり、水漏れや雨漏りを防ぎ、建物を長持ちさせることができます。
防水加工は、元々の状態が酷くなければ、そのままでも10年前後は持ちますが、塗装業者に点検してもらい、防水加工の状態を確認してもらいましょう。
もし床面のコンディションが想定以上に悪いようなら、新たに大規模な防水処理が必要になる恐れがあるからです。
太陽光パネル
原則として、「太陽光パネルが設置された場所の下(裏)」に関しての塗装は実施していません。
なぜなら、太陽光パネルが屋根の上にきているため、日光が届きにくいぶん経年劣化の進行が極端に遅くなるからです。
また、「パネルの撤去→再設置」の労力が非常に大きく、コストも非常に高くなってしまうことが多いというのも塗装を行わない理由の一つです。
ただ、太陽光パネルそのものは、設置した後もずっと放置していいというわけではありません。
必要に応じて塗装業者に相談し、専門的なメンテナンスが必要で塗装業者では対応できないものなら、施工を担当した太陽光パネル専門業者にメンテナンスや補修を依頼すべきです。