長持ちする住宅メンテナンスとかかる費用は?
愛着のあるマイホームにいつまでも住んでいたい、とは誰もが願うことです。
しかし、何の対策もしないで、家を長持ちさせることはできません。適切なタイミングによる住宅メンテナンスを実施すると、想定していた以上に家が長持ちします。今回は、住宅メンテナンスの重要性やかかる費用の目安などについて解説していきます。
メンテナンス計画は自分で立てること!
マンションなどの集合住宅なら予め修繕やメンテナンスの時期とかかる費用の積立を行っています。しかし、一戸建てのマイホームや個人の注文住宅は、ご自身でメンテナンスを行う必要があります。メンテナンスの前には、お住まい全体の点検を行い、適宜修繕工事やリフォーム工事なども同時に行います。
メンテナンスを行うに際し、想定される時期や周期に合わせて適切なメンテナンスを行うことが重要です。木造戸建て住宅では、メンテナンスを行う箇所や周期は、ほぼ同じようなものになっていきます。将来予想されるメンテナンスに先だって、事前に契約やお金の積み立てなどを行うのは、各個人がやらなければならない当然のことであると考えることができます。
外壁や屋根以外にも設備や内装などにも注目する!
外壁は、10年ごとに塗り替えメンテナンスが必要です。屋根は、瓦は長寿命ですが、スレートやトタンなどの金属屋根は、10年ごとに塗装をしたり、20年目以降は葺き替え工事を実施しなければなりません。また、雨樋の点検や交換工事、屋上やベランダ・バルコニーがある場合は、防水工事とそのやり直しが必要となります。
内装にも目を向けると、クロスの張り替え、床材の張り替え、畳の新調の他、浴室やキッチン、トイレなどの水回りの補修や交換工事が必要となります。お住まいで重要な設備といえば、給湯器や給排水設備です。壊れる前に耐用年数を過ぎていたら事前に本体の交換工事が必要です。新築から30年以上経過していれば、給排水設備の全体のやり替えが必要です。
注意すべきポイントは、各種メンテナンスはそれぞれやるべきタイミングが異なりますので、適切な時期にまとめて修繕工事や交換工事を行うことで、工事全体の費用をできる限り抑える工夫が必要でしょう。
古くなると大掛かりな修繕工事が多くなる!
新築から築10年までは不具合箇所も少ないので、お住まいの点検やメンテナンスにかける費用も無料か数万円で済むと予想できます。しかし、新築から20年以上たつと、屋根や外壁の交換、張り替え工事、キッチンや浴室の設備一新などの大掛かりな工事が増えていきます。
こうした大掛かりな補修・リフォーム工事は、1件につき100~300万円程度の費用がかかることが予想されています。自主的に修繕積立金を積み立て、足りないお金があれば低金利のローンを活用するなど、資金繰りなどの計画もしっかりと練っておきましょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。