【超重要】外壁塗装前の下地処理
下地処理がよいと、塗装品質も向上します。仕上りもきれいになり、耐久性もさらにアップします。下地処理は、塗装前に行うとても重要な作業工程です。ここでは、下地処理が重要な理由となぜそんなに差が生まれるのかについて解説していきます。
下地処理は塗装の仕上がりに大きく影響する!
外壁塗装の下地処理は、塗装の仕上がりに大きな影響を与えます。下地処理を行うことで、上から塗る各種塗料の付着具合や密着度が高まり、はがれにくくなり、耐久性も向上します。
塗装面に汚れがついていて、汚いまま塗ってしまうと、凸凹した箇所が残り、塗料がうまくつきません。そのため、いくつかの工程に分けて、下地の汚れをきれいに落とし、凸凹した塗装面を平らにしてから丁寧に塗装作業を行っています。
下地処理でやっていること
下地処理では、いくつかの作業が順番に行われています。ここでは、重要となるケレン作業、高圧洗浄、クラック補修などについて簡単に解説します。
・ケレン作業
外壁塗装面には、錆びや油汚れ、残った塗膜などが残っていますので、ケレン作業で丁寧に汚れを落とします。ケレン作業は、1種から4種まであり、劣化程度が軽い場合は、3種や4種のケレンが行われています。
サンドペーパーの他、ワイヤーブラシや電気工具、サンダーなどを使用します。外壁の状態に応じて適切なケレン作業を行う必要があります。
・高圧洗浄
高圧洗浄機で噴き出された水で、埃や細かな汚れを粉砕除去していきます。高圧力の水で一瞬にして吹き飛ばしてしまうようなイメージです。大きな汚れや錆びはケレン作業でじっくり落とせますが、細かな汚れや埃は高圧洗浄機で落とすほうが短時間で効率よく落とせます。
・クラック補修
外壁面には、クラック(ひび割れ)が生じています。古い外壁材ほどクラックが多くなります。塗膜面のみに影響するヘアークラックはもちろん、外壁材にまで影響が及んだ構造クラックなども補修します。構造クラックなどは、シーリング材を穴埋めするなどの追加の部分補修が必要です。
金属部や木部の下地処理も重要
外壁のクラック(ひび割れ)の下地処理は重要ですが、その他にも金属部や木部があり、錆びや腐食が進行している場合は、下地処理にて各種補修を行い、劣化の進行を抑える処理を行います。
・金属部の錆び処理
金属部分がある場合は、ケレン作業にて錆びを落としたうえで、錆び止め剤を塗布します。錆びをしっかりと取り除いていないと、錆びの進行により塗料の塗膜が膨張し、塗膜が割れやすくなってしまいます。そのため、鉄部などの部分的な箇所があった場合でも、金属部の錆び処理は丁寧にやっておく必要があるでしょう。
・木部の腐食防止処理
古い塗膜が残っていると、木部の場合は、塗料の密着度が低くなってしまいます。ケレンにより、古い塗料や苔・藻などを取り除き、目荒し処理を行い、塗料の密着度を向上させる処理を施します。
下地処理は、外壁の状態に応じて、各種付帯工事や特殊な作業が加わると料金が加算されることがあります。どんな作業内容でなぜ行う必要があるのかをよく確認し、納得したうえで下地処理作業をやってもらうようにしましょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。