塩害でボロボロ?塩害地域の外壁塗装
海沿いの建物にお住まいの方や海沿いに新しく住み始めた方の頭を悩ませるのが「塩害」です。塩害により金属が腐食し、錆びや建物の劣化をより一層進行させてしまいます。ここでは、塩害の知識と塩害地域の外壁塗装について解説していきます。
潮風による塩害
海に近いと塩分を含んだ風、潮風が発生します。潮風は、内陸部にまで塩分を含んだ風を運びます。特に海から5キロ圏内にお住まいの方は、必ず建物全体の塩害対策を行う必要があるでしょう。
塩害は、店舗や工場、倉庫など以外の一般の戸建て住宅やマンションなどにも被害を引き起こします。金属部分以外の屋根や外壁、瓦、アルミ、シャッター、門扉、ドア、雨戸、木部、コンクリート、モルタルなど、その影響の範囲は建物全体に及んでいるので注意が必要です。
外壁に関する素材では、ガルバリウム鋼板、トタン、スチール、ガルバリウム鋼板などの金属の他、窯業サイディングボードなども塩害の被害を受けます。
海沿い地域の塗料は寿命が短い
海沿い地域にお住まいの方で建物のメンテナンスや塗装を行う場合は、必ず塩害を意識したメンテナンスを行う必要があります。同じ塗料を使用する場合でも、塩害が予想されるエリアでの塗料の耐用年数は、半分以下になってしまいます。
塗料の耐久年数が短くなってしまうため、屋根や外壁の塗り直し回数が増え、メンテナンス回数やそれにかかるコストも大幅に増加します。海沿い地域にお住まいの方は、塩害対策をしっかりと行う必要があるでしょう。
塩害に強い耐塩性塗料を使用
塩害対策には、塩害対策を意識した外壁塗装をおすすめします。耐塩性の高い塗料も開発され、すでに大手塗料メーカーなどからも販売されています。耐塩性や耐久性が高い塗料といえば、シリコン塗料よりも上のグレードのフッ素塗料や無機塗料です。
1平米あたりの単価は、4000~5000円程度と一般的な塗料の2倍近くになってしまいますが、トータルの塗り替えメンテナンスの回数を減らすことが可能です。また、セルフクリーニング機能のついた光触媒塗料などもあり、外壁塗膜についた汚れを洗い落とすことができるので塩害対策に有効です。
屋上やベランダなどの防水工事もまめに行う必要がありますし、塩害地域の戸建て住宅、マンション、店舗や工場などは、塗装に関しては通常よりも施工料金が上がることを覚悟しておくべきでしょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。