外壁塗装でよく見る足場の種類
外壁塗装工事では、足場を設置して塗装作業を行うと塗装品質が上がります。工事中の作業も安全に行うことができ、墜落事故を予防することができます。
何気なく見る足場ですが、塗装工事で使う足場にもいくつかの種類があり、建物や周囲の環境、予算などに応じて足場を使い分けています。
くさび式足場
外壁塗装以外の工事現場ではよく見る足場です。鉄パイプを支柱にして、踏板を床にして、連結箇所はくさびで固定していきます。
くさび式足場には、コマやクサビのついたビケタイプが戸建て住宅の塗装で使用されています。「ビケ足場」という名称もよく聞く名前です。
ビケ足場は、くさびで固定しますので、耐久性が高く、組み立てや解体もスピーディです。ただし、敷地が狭い建物やお隣との間隔が狭い場合は、設置できないことがあります。
枠組み足場(ビティ足場)
ビルなどの15階建てぐらいの高層建築物の工事現場で採用されている足場です。あらかじめ工場で生産された丈夫な鉄の建枠とアンチを組んで設置します。軽量で強度があり、構造は簡単ですが、設置や解体がスピーディです。
狭い場所や足場・資材置き場などのスペースが十分に取れない場合が多いので、戸建て住宅ではあまり使われていません。
単管足場・単管ブラケット足場
単管足場は、鉄パイプを支柱にした単管を組み合わせて作る足場です。床はアンチではなく、鉄パイプです。アンチなどに塗料缶や道具を置くことができないので、少し不便で作業効率も落ちます。
鉄パイプを自由に組み合わせて足場を設置できます。狭い場所やスペースがない場所、複雑な形状の建物などにも対応できる点がメリットです。
戸建て住宅の塗装工事では最も多く採用されており、コストも低く抑えることができます。塗装時の安全性は、ビケ足場のほうが高くなります。
床を一つ一つ取り付ける「単管ブラケット足場」は、単管足場の上位グレードと考えていただくといいでしょう。
外壁塗装では単管足場が多い
外壁塗装工事の現場では、コストや手間のあまりかからない単管足場がよく採用されています。安全性を高めるなら、単管ブラケット足場やビケ足場です。
しかし、高コストで設置スペース、資材置き場の問題などがクリアできないことがあり、戸建て住宅では単管足場が一般的に採用されています。
ビケ足場になると、足場専門の業者に外注することが多く、足場代が高くなりますので、よく確認し注意しておきたい事項です。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。